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気候概要

台風

梅雨

ベストシーズンと服装


南西諸島の北部にある屋久島は、温帯性気候の地域に属する。一年を通して温暖ではあるが、東京や鹿児島市内より少し暖かい程度。
屋久島は年間を通して雨の多い島で、「一ヶ月に35日雨が降る」と言われるほど雨が多い。それは海抜0mから急勾配に立ち上がる山の高さ(約2000m)ゆえに、雲がたまりやすく、雨の多い独特の気象状況になっている。集落ではピー干に晴れていても、山頂に近づくにつれて雨になって行き、年間の降水量が山中では約10,000mmの雨が降るといわれている。それだけに、屋久杉は何千年も生きることができたのかもしれない。
屋久島には四季がある。紅葉もあり、雪も降る。
以下は、気象庁データより積算した資料。





屋久島の気温
屋久島は、温暖な気候。年間平均気温において東京と比べると約3℃ほど高い。
雨にぬれると体も冷えるので、鹿児島市内と同じくらいの気温だと思っておいたほうがいいかもしれない。

<屋久島の平均気温 (℃)>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間平均
屋久島 10.5 14.6 14.2 17.3 21.0 23.4 26.8 27.6 26.1 22.2 18.3 13.3 19.6
奄美大島 13.9 16.6 16.8 19.0 22.5 25.9 25.9 28.6 27.3 23.8 20.4 16.1 21.6
那覇 16.1 18.6 19.8 20.7 23.8 27.0 28.9 28.9 28.3 25.4 22.6 18.3 23.2
石垣島 18.0 20.7 20.7 22.4 25.5 28.2 29.6 29.6 28.7 26.0 23.8 19.7 24.4
東京 6.3 7.1 9.1 14.2 19.2 23.0 27.2 27.9 24.4 19.1 14.0 8.8 16.7

※統計期間2009年、2010年、2011年の3年間の統計。気象庁のデータより積算。



屋久島の最低気温・最高気温
屋久島は年間を通して温暖だが、九州南部より少し温かい程度。冬は冷え込み最低気温は2℃ぐらいまっで下がることもある。
山は雪が降り、寒波があるごとに山に雪が積もる。


<屋久島の最低気温・最高気温 (℃)>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温(月平均 ℃) 13.2 18.3 18.5 21.0 24.4 26.6 30.1 30.9 29.2 25.0 21.1 16.2
最低気温(月平均 ℃) 7.6 11.5 11.7 13.7 17.7 20.7 23.9 25.1 23.5 19.5 15.6 10.6
平均気温(月平均 ℃) 10.5 14.6 14.2 17.3 21.0 23.4 26.8 27.6 26.1 22.2 18.3 13.3

※統計期間2009年、2010年、2011年の3年間の統計。気象庁のデータより積算。



■屋久島の雨
屋久島は雨がとても多い。海上から急こう配に立ち上がる山のおかげで独特な気象状況になり、雲がたまりやすく、雨が多い。
梅雨時期は5下旬〜7月中旬。梅雨以外では2月・3月、10月と季節の変わり目の時に雨が多い。

<屋久島の降雨量 (mm、 月ごとの合計、年合計)>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
屋久島 263.5 417.5 474.8 419.7 450.5 747.0 393.5 149.5 250.7 482.0 422.8 252.0 4723.5
奄美大島 226.7 135.5 162.5 198.3 312.2 348.2 227.5 172.8 269.0 540.8 331.2 129.7 3054.4
那覇 73.2 145.0 82.3 147.2 353.0 282.0 173.8 283.7 95.8 312.0 217.8 128.2 2294.0
石垣島 120.2 133.8 41.2 137.7 277.5 125.8 113.2 213.0 122.3 571.2 167.7 91.5 2115.1
東京 51.5 104.2 105.3 157.5 189.8 150.2 67.7 171.0 238.7 202.3 119.5 95.8 1653.5

※統計期間2009年、2010年、2011年の3年間の統計。気象庁のデータより積算。



■屋久島の日照時間 
屋久島の日照時間はとても少ない。青空を望みたいなら夏。7下旬〜8月であれば東京よりも日照時間は屋久島のほうが長い。


<屋久島の日照時間 (単位h 月ごとの合計、年間合計)>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
屋久島 61.0 69.6 107.4 146.9 157.7 65.7 190.8 211.1 139.9 95.3 75.3 73.9 1394.6
奄美大島 64.2 72.4 83.0 116.7 114.3 100.9 147.7 195.5 146.1 109.5 63.3 57.6 1271.2
那覇 85.4 102.9 111.2 132.2 135.6 159.2 211.6 201.8 210.4 117.2 98.2 102.5 1668.2
石垣島 78.3 107.3 111.1 113.2 129.1 212.4 255.3 225.0 206.8 101.6 91.7 77.0 1708.8
東京 213.5 140.1 172.5 190.2 166.6 122.1 157.5 175.9 155.9 125.3 142.1 187.8 1949.5

※統計期間2009年、2010年、2011年の3年間の統計。気象庁のデータより積算。



■屋久島の風 
南西諸島の島々は風の多い強い島が多い。屋久島は平均5.1m/sの風が吹く。


<屋久島の風 風速の月平均m/s>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年平均
屋久島 6.6 5.7 6.3 5.5 4.7 3.5 3.1 3.7 4.7 5.3 5.5 6.2 5.1
奄美大島 3.3 2.8 3.2 2.7 2.3 2.3 2.3 2.2 2.2 2.4 2.6 3.1 2.6
那覇 5.5 5.0 5.6 5.2 5.0 5.6 5.3 5.4 5.4 5.3 5.5 5.3 5.3
石垣島 5.5 5.0 5.4 5.0 4.6 5.4 5.8 5.3 5.2 5.5 5.6 5.3 5.3
東京 2.8 2.9 3.3 3.4 3.1 2.7 3.3 2.9 2.9 2.7 2.4 2.7 2.9

※統計期間2009年、2010年、2011年の3年間の統計。気象庁のデータより積算。



■屋久島内の気候の比較
屋久島内での地域による気候の比較。屋久島は広い島。場所ごとに気候が少しづつ変化がある。
以下、屋久島内の気温と降水量のデータを示す。データは北部(小瀬田)、南部(尾之間)。
年間平均気温は南部が温かく、南部のほうが降水量も少ないようだ。


<屋久島 沿岸部と内陸部の最高気温と最低気温>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間平均
小瀬田 10.5 14.6 14.2 17.3 21.0 23.4 26.8 27.6 26.1 22.2 18.3 13.3 19.6
尾之間 11.6 14.9 15.1 18.0 21.5 24.1 27.3 28.1 26.6 22.7 19.0 14.2 21.6


<屋久島各所の降雨量 (mm、 月ごとの合計、年合計)>
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間平均
小瀬田 263.5 417.5 474.8 419.7 450.5 747.0 393.5 149.5 250.7 482.0 422.8 252.0 4723.5
尾之間 91.2 218.2 243.3 340.0 364.2 703.3 380.7 142.3 232.0 403.8 216.7 96.5 3432.2

※統計期間2009年、2010年、2011年の3年間の統計。気象庁のデータより積算。








■九州南部の台風
沖縄や奄美に比べると、九州南部は少ない。けれど本土に比べると台風は多く、台風が接近または上陸したときは多大な被害をもたらす。


<台風の接近数:本土と南西諸島の比較>
年平均
本土 2.81
九州南部 3.62
奄美地方 4.14
沖縄地方 7.62

※統計期間1991年〜2011年の21年間。気象庁のデータより積算。






■九州南部の台風の季節
台風が多いのは7月〜9月。台風の接近の確率も高い。九州南部へは平均で月に1〜2個程度、年間で3〜4個の台風が接近している。


<各地域への台風の接近回数 年平均(単位:個)>

※統計期間1991年〜2011年の21年間。21年間の平均。気象庁のデータより積算。



■台風の注意点
見知らぬ島での台風は、いろんなことに警戒し、万一に備えておかなければいけない。
以下、台風時の注意点。

<台風時の注意点>
 ・台風が近づいているときは、波止場や防波堤には近づかない。波にさらわれてしまう。危険。
 ・台風が通過するときは外出しない。(たいてい宿で強制的に閉じ込められる)
 ・台風が去っても海は大きなうねりが残り、海のレジャーはよくない。海も濁っていて、2・3日はダイビングに適さない。
 ・台風が来るだいぶ前から欠航になることがある。また台風が過ぎ去っても当分船がでないことがある。
  台風は遠くにあっても台風によってできた波やうねりの影響があるためだ。何にしても早めの行動が必要。
 
万一、ツアー日程に台風が接近した場合、勇気をもってキャンセルをすることをお勧めする。






■屋久島の梅雨
屋久島の梅雨は5月下旬〜7月下旬。本土とあまり変わらない。屋久島の雨は雨量も多く、水の災害に備え対策を考えておくことも必要だ。
梅雨の時期は観光客も少なめでツアー料金も安いので、観光としては狙い目の時期でもある。



■屋久島の梅雨の時期の見極め
通常梅雨の時期は5月下旬〜7月中旬だが、毎年雨の多い時期は変わってくる。また、その年は空梅雨であったり、ずっと曇天だったりすることもある。
見極めが難しいが、通常では6月が一番雨が多い。
4月・7月など梅雨の前後に雨が多いこともあり、通年の例や天気予報の1ヶ月予測などからでは見極めにくい。


<屋久島の降雨量 月合計(mm)> ※太字は4〜7月のうち降雨量最多の月

4月 5月 6月 7月
2009年 400.5 110.0 336.0 135.5
2010年 668.0 355.0 1158.0 651.5
2011年 190.5 886.5 684.0 343.0

※気象庁データより抜粋。


<屋久島の日照時間 月合計(h)> ※太字は日照時間最低の月
4月 5月 6月 7月
2009年 185.5 228.3 99.7 202.7
2010年 108.3 155.4 56.2 152.8
2011年 169.4 89.4 75.2 217.0

※気象庁データより抜粋。













■ベストシーズン
ベストシーズンを定義するのは難しい。それぞれ季節によさがあるからだ。

(1)入道雲の季節
  屋久島は雨ばかりではない。夏は晴天の日が何日か続くこともある。青い海や入道雲の景観をみたいなら7〜9月頃をお勧め。
  ただしこの時期台風が非常に多いし、非常に暑い。
  海水浴はもちろん夏がいい。

(2)観光が楽な季節
  涼しくて、観光名所をめぐるのならかえって冬のほうがお勧め。人も若干少なくなる。
  ゴールデンウィークなど繁忙期を外していけるならそのほうがベスト。

(3)イベント狙い
  シーズンに関係なく、祭りなどのイベント狙いもいい。


■服装
屋久島は本土と少し気候が違う、旅先での服装が気になるところ。
秋からはジャケットやセータを着ることもある。雨のときは体が冷えるので着替えや重ね着を考えておく必要がある。

<屋久島の天候と事象、そして服装>

※統計資料をもとにした内容であり、天候はその時々によって異なる。
※統計資料をもとにした内容であり、服装は個々によって体感が異なる。(登山は別)
※登山をする場合は、半袖ではなく長袖・長ズボンを心がけること。
山の気温は、100mあがるごとに0.7℃下がるとして考慮すること。縄文杉は集落にくらべ9℃、宮之浦岳は14℃低いという。
※12月中旬以降、1月、2月には、山では雪が降る。縄文杉、屋久スギランド、白谷雲水峡など雪山登山経験のある人しか登山できなくなる。



■ 夏は日射病に注意
屋久島は夏は日差しが強い。長時間外にいて、日差しをずっと浴びていたら倒れてしまう。
観光にくると、外に出でることは仕方のないことだけど、”適度に涼むこと”、”水分補給はコマめにすること”は大切。
水分だけでなく塩を舐めることも必要。食塩がないのならスポーツドリンクで代用してもいい。




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