種子島の中部、中種子町の歴史公園の中に、古市家住宅がある。古市家は種子島で現存する最古の建物で、種子島建築を学ぶことができる貴重な建物だ。古市家住宅は国の重要文化財にも指定されている。
古市家は、1846年(弘化4年)に古市源助が建立した。建物は木造瓦葺き平屋建て。古市家は河内国古市(現在の羽曳野市古市)の出身で代々庄屋を務めた家柄であったという。
この建物は近年まで住居として使用されており、老朽化が進んでいたため、補強と原状回復工事が行われている。
建物は、栄華をふるったような成金のようなものではなく、中には囲炉裏があり、外には井戸もあったりして、ごく普通の、どこか昔を連想させ、懐かしいさえ感じる建物だ。
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