さつなん 島のレポート 奄美大島 奄美大島の気候

気候概要

台風

梅雨

ベストシーズンと服装

奄美大島の気候は亜熱帯性気候。一年を通して温暖な気候。
日差しは強く、夏場は湿度も高く蒸し暑い。ハブが住みやすい気候といったら納得できるかもしれない。
奄美大島には冬もあって、本土に比べると期間は短い。けれど一番寒いときには最低気温10℃以下になるこしばしばある。
降水量は多く、年間3,000mmの雨が降る。真夏に旅行に行っても雨にたたられてしまうこともある。雨量は南西諸島の島々の中でも一番多い部類に入る。
大きな島なので、場所によって雨だったり晴れてたりするのも奄美の気候の特徴だ。
以下は、気象庁データより積算した資料。
※表中、特に記載がなければ『奄美大島』は名瀬のデータ。





■奄美大島の気温
奄美大島は、温暖な気候。年間平均気温において東京と比べると約５℃ほど高い。
沖縄本島との差は１．６℃。沖縄よりちょっとだけ温度が低いといったところだ。

＜奄美大島の平均気温　（℃）＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	年間平均
屋久島	10.5	14.6	14.2	17.3	21.0	23.4	26.8	27.6	26.1	22.2	18.3	133.3	19.6
奄美大島	13.9	16.6	16.8	19.0	22.5	25.9	25.9	28.6	27.3	23.8	20.4	16.1	21.6
那覇	16.1	18.6	19.8	20.7	23.8	27.0	28.9	28.9	28.3	25.4	22.6	18.3	23.2
石垣島	18.0	20.7	20.7	22.4	25.5	28.2	29.6	29.6	28.7	26.0	23.8	19.7	24.4
東京	6.3	7.1	9.1	14.2	19.2	23.0	27.2	27.9	24.4	19.1	14.0	8.8	16.7

※統計期間２００９年、２０１０年、２０１１年の３年間の統計。気象庁のデータより積算。



■奄美大島の最低気温・最高気温
奄美大島にだって冬はある。トレーナーや上着が必要だ。
過去３年間で、１月に日の最低気温が７℃を下回ったことが２度ほどある。また例年だと１月の１０日間〜１５日間くらいが、日の最低気温が１０℃を下回っている。

＜奄美大島の最低気温・最高気温　（℃）＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月
最高気温（月平均　℃）	16.6	19.7	20.0	22.5	25.6	29.0	32.1	32.4	30.7	27.0	23.3	19.0
最低気温（月平均　℃）	11.1	13.7	13.9	15.9	19.7	23.3	26.0	26.0	24.6	21.0	17.8	13.7
平均気温（月平均　℃）	13.9	16.6	16.8	19.0	22.5	25.9	28.6	28.7	27.3	23.8	20.4	16.1

※統計期間２００９年、２０１０年、２０１１年の３年間の統計。気象庁のデータより積算。



■奄美大島の雨
奄美大島は雨が多い。屋久島ほどではないが、沖縄の島々などと比べても雨が多い。高い山があって地形的なものにより雨が多くなっていると思われる。
梅雨時期は５〜６月。梅雨以外では季節の変わり目の９〜１１月に雨が多い。

＜奄美大島の降雨量　（mm、　月ごとの合計、年合計）＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	合計
屋久島	263.5	417.5	474.8	419.7	450.5	747.0	393.5	149.5	250.7	482.0	422.8	252.0	4723.5
奄美大島	226.7	135.5	162.5	198.3	312.2	348.2	227.5	172.8	269.0	540.8	331.2	129.7	3054.4
那覇	73.2	145.0	82.3	147.2	353.0	282.0	173.8	283.7	95.8	312.0	217.8	128.2	2294.0
石垣島	120.2	133.8	41.2	137.7	277.5	125.8	113.2	213.0	122.3	571.2	167.7	91.5	2115.1
東京	51.5	104.2	105.3	157.5	189.8	150.2	67.7	171.0	238.7	202.3	119.5	95.8	1653.5

※統計期間２００９年、２０１０年、２０１１年の３年間の統計。気象庁のデータより積算。



■奄美大島の日照時間　
奄美の日照時間は少ない。雨が多いせいだ。
けれど、真夏の空がとても青い時期は、東京並みに晴れているようだ。


＜奄美大島の日照時間　（単位h 月ごとの合計、年間合計）＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	合計
屋久島	61.0	69.6	107.4	146.9	157.7	65.7	190.8	211.1	139.9	95.3	75.3	73.9	1394.6
奄美大島	64.2	72.4	83.0	116.7	114.3	100.9	147.7	195.5	146.1	109.5	63.3	57.6	1271.2
那覇	85.4	102.9	111.2	132.2	135.6	159.2	211.6	201.8	210.4	117.2	98.2	102.5	1668.2
石垣島	78.3	107.3	111.1	113.2	129.1	212.4	255.3	225.0	206.8	101.6	91.7	77.0	1708.8
東京	213.5	140.1	172.5	190.2	166.6	122.1	157.5	175.9	155.9	125.3	142.1	187.8	1949.5

※統計期間２００９年、２０１０年、２０１１年の３年間の統計。気象庁のデータより積算。



■奄美大島の風　
南西諸島の島々は風の多い強い島が多い。けれど奄美大島では、高い山に囲まれた集落も多く、風をさえぎっているせいか、風は弱い。
奄美大島内でも、笠利はそれなりに風が強いが、山に囲まれている名瀬や大島海峡沿いにある古仁屋は風が弱い。


＜奄美大島の風　風速の月平均m/s＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	年平均
屋久島	6.6	5.7	6.3	5.5	4.7	3.5	3.1	3.7	4.7	5.3	5.5	6.2	5.1
奄美大島	3.3	2.8	3.2	2.7	2.3	2.3	2.3	2.2	2.2	2.4	2.6	3.1	2.6
那覇	5.5	5.0	5.6	5.2	5.0	5.6	5.3	5.4	5.4	5.3	5.5	5.3	5.3
石垣島	5.5	5.0	5.4	5.0	4.6	5.4	5.8	5.3	5.2	5.5	5.6	5.3	5.3
東京	2.8	2.9	3.3	3.4	3.1	2.7	3.3	2.9	2.9	2.7	2.4	2.7	2.9

※統計期間２００９年、２０１０年、２０１１年の３年間の統計。気象庁のデータより積算。



■奄美大島内の気候の比較
奄美大島内での地域による気候の比較。奄美大島は広い島。場所ごとに気候が違う。
以下、奄美大島内の気温と降水量のデータを示す。データは北部（笠利）、中部（名瀬）、南部（古仁屋）。
各所とも温度差にそれほど違いはないが、中部は降水量が多い。旅の途中、奄美大島中部で雨にたたられても北部や南部に行けば、雨から逃れられることがあるかもしれない。


＜奄美大島　沿岸部と内陸部の最高気温と最低気温＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	年間平均
笠利	13.8	16.8	16.9	19.3	22.3	25.2	25.2	28.2	27.6	24.1	21.0	16.4	21.7
名瀬	13.9	16.6	16.8	19.0	22.5	25.9	25.9	28.6	27.3	23.8	20.4	16.1	21.6
古仁屋	14.2	17.0	17.0	19.2	22.3	22.3	25.4	28.1	27.4	24.1	20.9	16.5	21.7

＜奄美大島各所の降雨量　（mm、　月ごとの合計、年合計）＞

	1月	2月	3月	4月	5月	6月	7月	8月	9月	10月	11月	12月	年間平均
笠利	112.8	96.5	133.3	163.8	246.8	315.8	215.8	83.3	258.7	365.7	255.0	77.7	2325.2
名瀬	226.7	135.5	162.5	198.3	312.2	348.2	227.5	172.8	269.0	540.8	331.2	129.7	3054.4
古仁屋	118.3	103.2	138.7	149.3	285.8	368.5	192.0	173.2	193.2	381.8	321.5	65.5	2491.0

※統計期間２００９年、２０１０年、２０１１年の３年間の統計。気象庁のデータより積算。

■奄美地方の台風
奄美地方は台風が多い。勢力強い状態で台風はやってくるため接近・上陸したときは、奄美の島々では多大な被害となる。
けれど、沖縄に比べれば台風の数は少ない

＜台風の接近数：本土と南西諸島の比較＞

	年平均
本土	2.81
九州南部	3.62
奄美地方	4.14
沖縄地方	7.62

※統計期間１９９１年〜２０１１年の２１年間。気象庁のデータより積算。






■奄美地方の台風の季節
台風が多いのは７月〜９月。奄美地方へは平均で月に１〜２個程度の台風が接近している。本土に比べると約１．５倍の接近しており、台風の確率は高い。
２００２年には７月だけで、５個の台風がやってきたこともあり台風シーズンは予断を許せない。この時期に奄美地方に訪れる時は、特に台風情報に気を使わないといけない。
気にとめておかなければいけないのは、５月や１０月のようにシーズン外と思われる時期にも台風はやってくる。
過去、４月にも台風は接近した例があるが、沖縄のように１１月や１２月に接近した例は、過去２０年間ではない。


＜各地域への台風の接近回数　年平均（単位：個）＞

※統計期間１９９１年〜２０１１年の２１年間。２１年間の平均。気象庁のデータより積算。



■台風の注意点
本土に来る台風と比べて、台風が大きく、暴風や暴雨に対してより警戒しなければならない。台風通過時には宿から全く出れないと思ったほうがいい。
台風が通過する前後でも、台風の影響が大きく少なくとも２・３日は普通のことができないと思っていいだろう。以下、台風時の注意点。

＜台風時の注意点＞
　・台風が近づいているときは、波止場や防波堤には近づかない。波にさらわれてしまう。危険。
　・台風が近づいているときは、いろんなものが飛んでくる。危険。
　・台風が通過するときは外出しない。（たいてい宿で強制的に閉じ込められる）
　・台風が通過するときは民宿では停電、断水は覚悟すること。
　・台風が去っても海は大きなうねりが残り、海のレジャーはよくない。海も濁っていて、２・３日はダイビングに適さない。
　・台風が来るだいぶ前から欠航になることがある。また台風が過ぎ去っても当分船がでないことがある。
　　台風は遠くにあっても台風によってできた波やうねりの影響があるためだ。

万一、ツアー日程に台風が接近した場合、勇気をもってキャンセルをすることをお勧めする。






■奄美大島の梅雨
奄美大島の梅雨は５月下旬〜６月下旬。本土よりは梅雨入・梅雨開けが速い。本土の梅雨と比べると、スコールのような突発的な大量の雨が多い。
雨の日かと思えば、からっと晴れてしまうこともある。けれど雨が何日か続くこともある。
梅雨の時期は観光客も少なめでツアー料金も安いので、観光としては狙い目の時期でもある。



■奄美大島の梅雨の時期の見極め
通常梅雨の時期は５月下旬〜６月下旬だが、毎年雨の多い時期は変わってくる。また、その年は空梅雨であったり、ずっと曇天だったりすることもある。
こればっかりは見極めが難しいが、通常では５月が一番雨が多い。
４月・７月など梅雨の前後に雨が多いこともあり、通年の例や天気予報の１ヶ月予測などからでは見極めにくい。


＜奄美大島の降雨量　月合計（mm）＞　※太字は４〜７月のうち降雨量最多の月

※気象庁データより抜粋。



＜奄美大島の日照時間　月合計（h）＞　※太字は日照時間最低の月

	4月	5月	6月	7月
2009年	117.8	173.9	115.5	201.1
2010年	97.8	112.0	80.3	147.7
2011年	134.5	56.9	106.9	165.5

※気象庁データより抜粋。













■ベストシーズン
ベストシーズンを定義するのは難しい。それぞれ季節によさがあるからだ。

（１）入道雲の季節
　　夏の青い海や、入道雲の景観をみたいなら７〜９月頃をお勧め。ただしこの時期台風が非常に多いし、非常に暑い。
　　海水浴はもちろん夏がいい。

（２）観光が楽な季節
　　涼しくて、観光名所をめぐるのならかえって冬のほうがお勧め。人も若干少なくなる。

（３）穏やかな晴天が続く季節
　　４月から梅雨入り前の５月上旬まで、穏やかな晴天が続く時期がある。気温も上昇しはじめ、気持ちいい季節。

（４）イベント狙い
　　シーズンに関係なく、祭りなどのイベント狙いもいい。


■服装
奄美大島は本土と少し気候が違う、旅先での服装が気になるところ。
南の島といっても、奄美大島にも四季はある。
冬はジャケットやセータを着ることもある。雨のときは体が冷えるので、トレーナーを余分にもっていっておくと役立つことがある。

＜奄美大島の天候と事象、そして服装＞

※統計資料をもとにした内容であり、天候はその時々によって異なる。
※統計資料をもとにした内容であり、服装は個々によって体感が異なる。


■ 奄美大島では日射病に注意
奄美大島は日差しが強い。長時間外にいて、日差しをずっと浴びていたら倒れてしまう。
観光にくると、外に出でることは仕方のないことだけど、”適度に涼むこと”、””水分補給はコマめにすること”は大切。
水分だけでなく塩を舐めることも必要。食塩がないのならスポーツドリンクで代用してもいい。