節(シチ)祭と読む。
西表島祖納・星立地区で行なわれる、古くからある伝統行事。500年もの伝統があり、国の重要無形文化財に指定されている。
秋、今年の豊作感謝と来年の豊作祈願を願って行なわれる。他島の豊年祭でも見られるミルクのみではなく、ここでしか見られないオホホやフチダミなども現れる。
節祭が行われる祖納・星立集落は、西部上原港から、車で20分程度のところ。
<祖納地区>
■ミルク起こしの議
公民館長の挨拶がありミルク起こしの儀が始まる。
ミルク起こしは普通の男性がミルクの面をまとい神様に変身し、旗頭を先頭に歌を歌いながら集落内を更新し前泊海岸へ移動する。
■ヤフヌティ
浜辺に到着した後、ヤフヌテイがはじまる。ヤフヌティとは船漕ぎの櫓を持ち行われる演舞で、男性演者達により勇壮に披露される。
■ミルクの舞
つぎはミルクの舞。それまで浜辺で待機していたミルクが弥勒節に合わせて会場に現れる。
■まるま盆さんとアンガー踊り
アンガー踊り終了後メイン行事の船漕ぎが始まり、男性演者達が船に乗り込む。
この行事は海の彼方から五穀豊穣を運んでくるために行われるもので、海の向こうに見えるまるま盆さんと浜辺との間を三往復する。
■船漕ぎ &ガーリー
男達は船を漕ぎ、黒い服をまとった女達は浜辺でガーリーを踊り、手招きしながら声援を送る。
漕ぎ手が陸に上がったら,参加者一同で盛大にガーリーをする。
これにて祖納地区の行事は終了する。
<星立>
砂浜で行なわれる祖納のイベントと異なり、星立は御嶽の前の広場で行なわれる。
■ダードゥリッターなど
星立の芸能は御嶽の前庭で行われる。女性演者による舞踊とダードゥリッター、男性演者による狂言と棒術が行われる。ダードゥリッターは銅鑼の音に合わせ、数人の女性達が飛び跳ねながら踊るもの。棒術も至近距離で見られる分迫力がある。
■ミルク、オホホ
棒術終了後、いよいよミルク行進とオホホの舞が始まる。その時ミルクがあらわれる。
オホホは星立の節祭にのみ現れる悪い神様で、オホホー、オホホ−場内をちょこまかと動き回る。
■獅子舞
祭を終えて
ミルク行進、オホホの舞に続き獅子舞が行われ、御嶽での全ての行事が終了する。
終了後は神女を先頭に唄を謡いながら会場を移動し、夜遅くまで宴が開かれる。
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