そうして、 みちびき地蔵に行く道。 気仙沼大島では、 これからなくなる人の魂が、 前日に、みちびき地蔵の前に 現れるという伝承があった。 亡くなったあとに、 天国に導いてもらえるように、 挨拶にくるのだという。 ある日のこと、 仕事を終えた母子が、 地蔵の近くを通りかかり、 数多くの村民や家畜の 魂を見て驚いた。 その中には、 長年寝たきりのおばあさんや 知り合いの顔もあった。