島の散歩


弁天島

広島県 福山市にある
弁天島
(べんてんじま)。

面積0.003平方キロメートル
無人島。
鞆の浦の東約100メートル沖合に浮かび、
鞆の浦と仙酔島の間にある。
弁天島の別名は『百貫島』と呼ばれる。
荻野新右衛門は『鞆記』に弁天島の伝説を記している。
その昔、近江の侍、藤原正道という武士が、
厳島(宮島)の参拝の帰りに、弁天島の前で、
誤って家宝の宝刀を海へ落としてしまい、
土地の人に刀を拾ってくれるよう頼んだ。
しかし、フカがいる海だったので誰も海に入ろうとしなかったが、
郷土の勇気ある若者が名乗りでて、大役を引き受け、
海に潜り、刀をくわえて上がってきたが、
すでに足をフカに食いちぎられ、刀を渡すと、死んでしまったという。
正道は大そう悲しみ、銭百貫で亡骸を弔った。
その時、弁天島に十一重の石塔を建て供養したのだという。
その石塔が、現在の塔婆だという。
弁天島では5月、季節を先駆け、『弁天島花火大会』が行われている。




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